在宅ワークや、オンラインツールを使った仕事の進め方が主流になりつつある昨今。
とはいえ、同じ部署やチームの中でのコミュニケーションは、仕事を進める上で避けては通れないものです。
私もフリーランスのライターとして自宅で仕事をしていますが、やはりクライアントとのこまめな連絡は欠かせません。
数あるコミュニケーション理論の中でも、私がおすすめするのは「アクノレッジメント」=「承認」です。
言葉で聞くと難しそうですが、簡単にいえば「相手を認めること」。今すぐできるちょっとした心がけで、スムーズなコミュニケーションが実現します。
この記事では、オンラインでも対面でも使える、「承認」するコミュニケーションについてまとめました。
★この記事を読むと、こんなことがわかります★
・今すぐ実践できる「承認」するコミュニケーションとは
・「承認」するコミュニケーションの実生活での活かし方
アクノレッジメントとは
「acknowledgement」は、承認・容認などの意味を持つ英単語です。
「承認」と聞くと、相手を褒める・頑張りを認めるなど、上司と部下の関係を思い浮かべる人が多いかもしれません。
でも実際は、同僚や先輩・後輩、さらには取引先など社外の人、そしてプライベートな人間関係にまで幅広く応用できる方法です。
「承認」するということは、簡潔に言えば「あなたのことを大事に思っています」と伝えることです。
- 相手を仲間として認めていると伝える
- 相手の良いところを知っている・尊敬していると伝える
- 相手の言ったことをきちんと聞いて理解している
これらをしっかり普段のコミュニケーションの中で伝えることができれば、人間関係はより良いものになります。
アクノレッジメントの具体的な例
とはいえ、具体的に「承認」するコミュニケーションってどうやってやればいいの?と疑問に思う人も多いと思います。
ここでは、日常でできる「アクノレッジメント」の具体的な例をご紹介します。
- 自分から挨拶する
- 話をするときは、ときどき目を合わせる
- 作業の手を止めて、相手に体を向けて話を聞く
- 会話の中で相手の名前を呼ぶ
- 自分から話しかける
- 相手に話をふる、意見を求める、何かを相談する
- 質問にすぐに答える、メールは早めに返信する
- 相手をねぎらう、感謝を伝える
- 相手の言ったことを覚えていて話題に出す
- ちょっとした変化に気づく
どれも難しいことではなく、すぐに実践できそうなものばかりですよね。
人によっては、目を合わせるのが苦手だったり、変化に気づくのが苦手だったりする場合もあるでしょう。
これら全部ができる必要はなく、自分のできそうなところから順に意識して取り組んでいくのが大事です。
一番取り組みやすいのは「自分から挨拶する」ですが、ここで重要になるのは「自分から」という点。
人から声をかけてもらうのを待つのではなく、自ら相手に声をかけましょう。
声をかける行為は、「私はあなたの存在を認識しています」というメッセージになります。
「おはようございます」「お疲れ様です」などのいつもの挨拶こそ、相手とのコミュニケーションの第一歩と考えて、丁寧に伝えられるといいですね。
アクノレッジメントの活かし方
コミュニケーションのコツは、オンライン・対面でも基本的には同じです。
なぜなら、ツールが媒介するかどうかが違うだけで、ベースは人と人とのやりとりだから。
「アクノレッジメント」=「承認」するコミュニケーションで得られるメリットは次のようなものがあります。
- 相手を「認める」ことで対人関係がスムーズになる
- コミュニケーションの行き違いが減る
- 仕事が進めやすくなる
- 相手の良いところが見えるようになる
オンラインでは、先ほど紹介した「承認」するコミュニケーションは難しいと思うかもしれません。
でも例えば、オンライン会議で普段はあまり会話しない人に意見を求めてみたり
チャットツールで「あなたの作ってくれた資料で仕事がスムーズに進みました」と伝えたり
そういった少しの積み重ねで、オンライン上でも人と人の気持ちをぐっと近づけることは可能です。
まとめ:「承認」はすべてのコミュニケーションを円滑にする
ここまで紹介した「アクノレッジメント」の手法を日常で少し意識して取り組めば、あらゆる場面でのコミュニケーションを円滑にできます。
「承認」するコミュニケーションは、同じ部署やチーム内での連絡や、取引先との関係構築はもちろん、家庭内での会話、子育ての場面でも使えるものだからです。
家族と会話するとき、しっかり目を見て話を聞いていますか?
スマホから顔を上げて、新聞から目を離して、しっかり子どもの話を聞いてあげているでしょうか。
作業の手をとめて、部下や後輩・同僚の方を向いて話を聞く姿勢をとっていますか。
普段よく接する人や、気心が知れている人にこそ「承認」するコミュニケーションができているか、しっかり見直すことが重要です。
人は誰しも、仲の良い人ほど「わざわざ言わなくても・やらなくても私の気持ちは伝わっているだろう」と慢心してしまうもの。
ですが、何事も基本が大事です。
「承認」する、つまり「あなたのことを大事に思っています」と伝えるコミュニケーションは、身近な人間関係にこそ重要な役割を持ちます。
まずは普段の何気ない挨拶や会話のやりとりを大事にして、一つ一つを丁寧に取り組み、気持ちの良い人間関係構築を目指しましょう!